2010/5/3 月曜日

おわりのはじまり・コーヒーショップ パオズ閉店

カテゴリー: kanayamaの記事, メンバーブログ — 金山 @ 23:59:22

青森市古川にある
コーヒーショップ パオズが市民に
惜しまれる間もなく、閉店しました。

今週は、すべての内容を変更して、お届けします。

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「閉店の知らせは、あえて大々的にはしなかった。」
とは、マスターの飯塚直幸さん。

2010年・4月30日

お店では、弾き語りライブが行われていた。
最近、パオズでは、定期的にライブが行われている。
今日は、その曜日ではない。
それを聞くのは、制服を着た男子学生たち
皆、今日で、パオズが閉店する事を知っているようだ。

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パオズは、今から15年前の1995年に開店した。
当時45歳だった飯塚さんは、脱サラするには今しかないと心に決め
22年勤めていた会社を退職、自分の店を構えた。
開店当初は、飲茶のお店。
中華まんじゅう、杏仁豆腐などを出していた。
その頃は、マクドナルドなどのハンバーガーショップはあったものの
飲茶をやる店は大変めずらしく、毎日満員。
土曜と日曜は、店の前に行列ができたほどだった。

しかし、中華まんじゅうの生地を一からつくるには大変手間がかかる
3回発酵させなければならないうえに、1日30個しかできない
前の日のつくったものを冷凍されなければ、受注に追いつかないなど
生産性の悪さを痛感。
開店の2年後から、徐々にバーガーへと
移行していく。バーガーに完全移行してからも、杏仁豆腐だけはメニューに
残ったが、材料の注文の単位が変わり、2年前にやめた。

飯塚さん

「今でも、開店当初から残ってるメニューがあるのだよ。」

「なんでしょうか?」

と聞いてみたら、

これ!

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抹茶オレ!

「これも目茶目茶売れた。1日で牛乳が20本なくなるのだよ。」

お店に転機が訪れたのは、今から8・9年ほど前のこと
ひとりのおじさんがやってきて、店に何気なく飾られていた
奈良岡正夫の絵をみて言った。

「管理が悪いな。おれだったら、この絵なおせるよ。」

そのおじさんは、浜田剛爾さん、まだ国際芸術センターが出来る前で
当時は準備中、のちに館長になる。

二人の幼少期の実家が近所だった事もあり、一気に親しくなったのだそう。

その浜田さんが

「青森には、若い奴らの発表の場がない、発表の場をつくれ」
とよく言っていた。

飯塚さんは、その言葉を聞いて、自分の店の壁を自由に貸すことにした。
若者は好き勝手にやるはず、その事も覚悟の上で採算度外視で始めた。

しばらくすると、パオズには発表の場があると
ネットや口コミで聞きつけたワカモノたちが、自分の作品を持参し殺到した。

絵画、イラスト、写真、映像、パフォーマンス、芝居、音楽、落語と
色々なジャンルの作品が展示され、イベントも行われた。

「1919年、ドイツでつくられた学校、バウハウスって知ってる?
あんな感じだったんじゃない。」とは、飯塚さん。

時は流れ、今日の日を迎えた。

弾き語りライブをしていた、小林一博さんの演奏が終わった。

その後、記念撮影が始まった。

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飯塚マスターも入ってパシャリ、本日を持ちましてパオズは閉店します。

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多感な時期である彼らにとって、この店に出入りしていた事は
大人になっても、必ず記憶に残るだろうと、勝手に思った。

実際に、学生のひとりがマスターに

「店が無くなるのはさびしい、次はどうするんですか?」
と聞いていた。

この日、弾き語りライブをしていた小林一博さんは

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小林さん「青森ではこうして、若者にライブをやらせてくれる
お店はほとんどないので、ありがたかったです。
また、やりたいです。」

小林さんは1年以上、定期的にパオズでのライブを続けてきた方だ。

最後に飯塚マスターに、今の率直な気持ちを聞いてみると

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心なしか目が潤んでいるような気がしたが、飯塚さんは、湿っぽいのは嫌いだと言っていたので、見間違いだろう。 これも泣いているようにみえるが、目にゴミが入ったのだろう。

飯塚マスター

「ワカモノに場所を提供しても、商売にはならなかった。
でも、自分の心は豊かになった。お店を始めた当初は無趣味な私だったが
今では、知らない町に行くと、まず美術館を目指すようになった。
こういう事をはじめて、私だって、色々勉強したのよ。」

終わったばかりで少し聞きづらかったが、

聞いてみた。

今後はどうされますか?

「さらに勉強して、色々なジャンルのやつと話をしたい。
そして、きちんとワカモノたちをバックアップしてやりたい。
そこで彼らを交流させて、自分が橋渡しの
役割が出来たらいい。仲介役でいい。私もワカモノもお互い
50:50で楽しめればいいじゃない。また新しく店かスペースを構えて
ワカモノに経験をつませたい。今までもそうだったけど
私の所は道場、稽古場だったんだよ。ここで練習して
その成果を他のライブスペースや
展示会場・美術館でためせばいいと思っていた。
次につくる場所も、何でも実験できる、自分達の
ホームタウンだと思ってくれたら、嬉しいね」

と、更なる野心をのぞかせてくださいました。

おわりのはじまり

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8年ほどまえから始めた、らくがき帳は現在11冊目を越えた。

コーヒーショップ パオズ
15年間、おつかれさまでした・・・、ひとまず!

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